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修理実例

セカンドバッグの内張り交換が完了しました(秋田県男鹿市S様)

秋田県男鹿市S様よりセカンドバッグの内張り交換をご依頼いただきました。

BEFORE

今回は秋田県男鹿市のS様からバッグの内張交換のご依頼をいただきました。

 

ご依頼品は、落ち着いた趣のあるダークブラウンの革のセカンドバッグ。

時代の流れに左右されないシンプルで上質な革の良さを感じられますね。

 

早速バッグの状態を拝見させていただきましたところ、内張りに使用されている合皮が劣化し、下地が露出している状態が確認できました。

その為、今回は内張りをすべて新しい物に交換させていただくことに致しました。


内張りを作成する為には、まず素材を決めていただく必要がございます。

当店で内張り交換をさせていただく際には、合皮もしくは布(シャンタン)の二種類の素材からお選びいただきます。

 

布のメリットと致しましては経年劣化が起こりにくいという点があげられます。

長期間のご使用や保管に適しており、あまり劣化の心配をすることなくご利用いただくことができます。

 

一方、合皮の場合ですと、素材の特性から経年劣化は避けられません。

劣化の症状は様々ですが、合皮がベタベタになるケースもあれば、今回のように合皮の表面が剥がれてくるケースもございます。

合皮を使用される場合には、予めこの点をご理解しておいていただく必要がございます。

特に日本は欧州に比べて湿度が高い為、合皮使用のバッグの取り扱いには注意が必要です。

 

ここで「合皮がべたべたになるなんて面倒だし、布が劣化しにくいと言うなら内張りは布一択でいいじゃないか」とお考えの方も沢山いらっしゃるかと思いますが、実はそうとも言い切れません。

 

バッグの内側は意外と汚れやすい部分です。

内張りの素材を選ぶ際にはその点もご考慮いただく必要がございます。

布の場合は、汚れが生地に染み込んでしまいますので、綺麗な状態を維持するのがなかなか難しいのです。

しかし、合皮であれば汚れても拭き取りができますので、気軽にご使用いただくことができます。

この点は合皮の大きなメリットといえるでしょう。

 

それぞれに一長一短がございますので、ご利用環境やお客様のお好みでお選びいただくとよろしいかと思います。

 

今回のご依頼品に関しましては、元の内張り同様に合皮を使用させていただくことになりました。

 

 

セカンドバッグの内張り交換が完了しました(秋田県男鹿市S様)before

 

セカンドバッグの内張り交換が完了しました(秋田県男鹿市S様)before02

AFTER

内張り交換は、バッグを一度分解し、合皮の部分を全て取り除き、新しい合皮を貼るといった作業を行います。

 

分解したパーツを元に戻す際には、ミシンで行うと大きく縫い目がずれる可能性がございましたので、手縫いで仕上げさせていただきました。

また、パーツを縫い合わせた後、コバ(革の断面)を綺麗に整える為に、ごくわずかに削らせていただいております。

 

内張りはスッキリと綺麗な状態に生まれ変わりました。

もちろんバッグの形状は変形などすることなく綺麗な状態でございます。

 

 

セカンドバッグの内張り交換が完了しました(秋田県男鹿市S様)after

 

セカンドバッグの内張り交換が完了しました(秋田県男鹿市S様)after02

 

セカンドバッグの内張り交換が完了しました(秋田県男鹿市S様)after03

 

セカンドバッグの内張り交換が完了しました(秋田県男鹿市S様)after04

 

S様、この度はご依頼をいただきまして誠にありがとうございました。

末永くご愛用いただけます事を願っております。