今回のご依頼品はイタリアの老舗バッグメーカーBorbonese(ボルボネーゼ)のハンドバッグでございます。

お鞄の状態と致しましては、持ち手がご使用により伸び、全体的にヘタってきている状態でした。

また、ファスナー周りの革の表面の剥げや、パイピングの損傷も若干見受けられました。

今回はご予算の範囲内で修理をさせていただく為、持ち手のみの修理でご対応させていただきました。

持ち手に関しましては、革が伸び変形しておりましたので新しい革でお作り直しをさせて頂くことになりました。

持ち手は出来るだけ近い色の革を使用し、元の持ち手から型取りをして作成させていただきました。

持ち手は若干伸びておりましたので、型取りをした後で、バランスを見ながら自然になるように調整させていただいております。

持ち手の革が新しくなったことで張りのあるきれいな曲線に仕上がりました。

バッグのラウンド型のシルエットが引き立っているのではないでしょうか。

持ち手を固定しておりましたカシメは、修理をする際に取り外させていただきました。

こちらの金具は取り外し後は再利用ができませんので、別のカシメを使用させて頂いております。

今回はご予算の都合で持ち手のみの修理となりましたが、全体の印象は随分向上したのではないかなと思います。

当店では、修理のご相談を頂く際に、ご希望の修理内容と合わせて大体のご予算もお伺いさせていただいております。

その上で、お客様のご希望をできるだけくみ取らせていただき修理メニューをご提案させていただきます。

また、今回のご依頼品のようにいくつかのダメージが見受けられる場合には、プロの目からみて、バッグ全体の印象を改善させるためには、どの部分から修理をするのが効果的なのかといったことにもお答えさせて頂いております。

限られた条件の中でも、お客様にできるだけご満足いただけますよう心がけておりますので、ご安心してご相談いただければと思います。