今回は、ホームページからのお問い合わせをいただきました、
CELINE(セリーヌ)のお財布のお直しのご紹介でございます。

CELINE(セリーヌ)は、
フランス・パリに本拠地を置き、
世界各国で展開されていますファッションブランドでございます。

1945年に、
女性実業家セリーヌ・ヴィピアナが、夫リチャードと共に創業されました。

初めは、自分たちの子供のために、
主に高級子供向け靴を製造していましたが、
1960年代からは、女性向けの服、
バッグ、アクセサリーなどを展開し始めました。
また、1967年からは、
プレタポルテコレクションを開き、
上品で落ち着いた、美しく無駄のないデザインで、
世界にその名が広まりました。

日本では、東京に事務所を置き、
直営店のほか、セレクトショップでの商品取り扱いも多く、
バッグや財布、靴等の小物がよく知られ、
ファッションブランドとして認識されています。

さて、今回ご依頼主様からは、
ファスナーの引き手を紛失してしまったので、
新しいファスナーの引き手を付けていただきたいです。
というご相談でございました。

お財布のお直しの中では、
ファスナー修理の次に多いご相談内容でございます。

ご依頼品を拝見いたしましたところ、
今回のお直しは、
ファスナー上のスライダーを動かすために引っ張る、
引き手と呼ばれております部品が無いための作成・取り付けでございます。

ご使用のたびに開ける閉めるの二回は必ず動かしてご使用する、
どうしても引っ張って、力のかかる部分でございますので、
長年のご使用に応じて少しずつ劣化していくのは仕方のない事でございます。

試動いたしましたところ、
スライダー部品には、不具合も見受けられませんでしたので、
交換することなくそのまま使用いたします。

元々取り付けられていたと考えられます引き手は、
メーカーが管理している部品でございますので、
当店では同じものをご用意することができかねます。

そこで今回は、長方形の使いやすい大きさの引き手を皮革でお作りし、
スライダーに取り付けます。

お作りする際に使用する素材につきましては、
現状のお財布本体にできるだけ近い色目の牛革をお選びいたします。
これにより、出来上がりましたときの本体との違和感も感じることなく、
ご使用時はストレス無しで、
安心してお使いいただけると思います。

全体的にデザイン性を損なうことなく、
丈夫で綺麗な引き手が付きました。
お手元に届きました時から再び、
長くご愛用していただけることを願っております。

このように、リペアスタジオでは、
ご依頼主様のご要望をお伺いして、
アドバイスやご提案をさせていただいております。

そして可能な限りご納得いただける
お直しをさせていただきたいと考えております。

長年ご使用されていたお品だから…。
と、諦めてしまう前に一度、ご相談ください。

何とか蘇らせることはできないものかと、
熟練の職人達が、一点一点慎重に丁寧にお取り扱いさせていただきまして、
お直しいたしております。

合わせて、比較的お悩みの多い、
皮革等のお手入れ方法のアドバイスもいたしておりますので、
お気軽にお問い合わせ下さい。
スタッフ一同、お待ちしております。