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修理実例

kate spade(ケイトスペード)の持ち手交換が完了しました(東京都中野区M様)

東京都中野区 M様より、kate spade(ケイトスペード)の持ち手交換をご依頼いただきました。

BEFORE

ご依頼をいただきましたおかばんは、レザー調の持ち手があしらわれたものでございますが。 耐久性の面から持ち手部分は人口レザーいわゆる合皮となっております。 実はこの手法はかばんや財布だけでなく自動車にもよく使われる手法でございます。 1000万円以下の自動車であればまず、そうなっていると思っていただいて間違いございません。 といいますのは、自動車の場合ですと人が直接手を触れる部分は柔らかいレザーを使用し、 耐久力が求められる側面や裏面には合皮が使用されます。 これは経費削減といった面よりも、ユーザーが利用するうえで必要以上に素材のダメージを気にせずに済むように考えられた 大変合理的な方法といえましょう。 余談を続けますが、馬車がまだ走っていた時代。馬車の座席は革製でしたが、これは高級感を求めたものではなく 耐候性や耐久性を求めた結果であり、本当に裕福な貴族が利用する馬車には布(ファブリック)が選ばれることもございました。 調達の手間や生産コストの逆転から、布よりも本皮が高級となり、高級車のシートにはレザーが好まれるようになります。 ただし先程申し上げたとおり、本皮を使用しているのは手に触れる部分のみでございまして、 現在の自動車で100%レザーを使用しているのはロールスロイス、ベントレー等の超高級車に限られます。 前置きが長くなりましたが、ご依頼いただきましたおかばんは元々細い持ち手であったため負担が大きく 繊維が破断し縫製糸が千切れるなどしてほころびが生じた状態でございます。 ほつれ程度であれば縫直しの修理を提案させていただくこともございますが、劣化が大きく見られ 改善が難しいと判断いたしまして、持ち手の新規作成を提案させていただきました。
 

kate spade(ケイトスペード)の持ち手交換が完了しました(東京都中野区M様)before

 

kate spade(ケイトスペード)の持ち手交換が完了しました(東京都中野区M様)before02

AFTER

一般的に本革と申しましても、動物の皮をそのまま使うのではなく、乾燥や研磨、そして鞣しに塗装と 数多くの工程を経て「革」として製品へと変化いたします。 そのため、単純に「黒色の革」だけでは革の模様(シボと申します)が違っており、修理そのものよりも 素材選びのほうに長く時間を割くこと珍しくありません。 今回のケイト・スペードのおかばんは、元々の持ち手のシボに近い素材が工房にございましたので それを用いて持ちての新規作成をさせていただきました。 同じ形状の型紙がないため、型紙をお作りして手作業で革を切り出して作成しております。 そのため曲線部分に関しては元の形状と若干異なる歪みを保つ場合がありますためM様には事前にご説明し 承諾を頂いております。 ところで近年のおかばんは本革の間に芯となる紙材を挟み込むものが多く見受けられますが、 こちらは一定の太さがある芯が入っておりました。 単純に革を張り合わせるだけでは同じような持ちてとはならないため 同じ太さが出せるよう、革を芯材として、表面部分もすべて本革で作り直しをしております。 かばんの表革など触れない部分の交換ですと、触り心地など気になりにくいのですが、 このたびの作業では比較的違和感なく今までのようにお使いいただけるのではないかと存じます。
 

kate spade(ケイトスペード)の持ち手交換が完了しました(東京都中野区M様)after

 

kate spade(ケイトスペード)の持ち手交換が完了しました(東京都中野区M様)after02

 

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お預かりさせていただきましたおかばん全体の状態から、M様は大変お気に入りになられていたのではないかと推測いたします。 どうか今後もかわりなくお使いいただければ私どもといたしましても幸甚に存じます。