LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)トロターモノグラムキャンバスショルダーバッグM51240のショルダーベルト交換が完了しました。 (東京都杉並区S様)
東京都杉並区S様より、LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)トロター モノグラムキャンバスショルダーバッグM51240のショルダーベルトの交換をご依頼いただきました。
BEFORE
ご依頼品は、以前に、本体側面にあります付け根の交換をご依頼していただきましたバッグでございます。
今回のご相談は、ショルダーベルト部分の皮革の状態にお悩みでした。
長年ご使用されているうちに、雨、水、汗、湿気等、何らかによりショルダーベルトの先が硬化し、縮んでしまい、根元の方は、変形してねじれてしまった状態でお困りでしたので、今回は、ショルダーベルトの修理のご依頼を承りました。
ヌメ革は、牛の原皮を鞣して型押しなどの表面加工をほとんど施さずに仕上げた革でございます。
そのため、自然な風合い、匂い、なめらかな手触りが特徴で、多くの方々から好まれていますが、雨、水に濡れますとたちまちシミ、色落ち、カビの原因になります。
また、お使いいただくうちに乾燥してきた場合は、潤いを与えるために油脂分を補充(オイルケア)して長持ちさせます。
これにより深みのある色への経年変化をお楽しみいただけます。
ヌメ革の場合、今回のような劣化のご相談は、お取り扱い方法を含め、よくお受けする事例でございます。
今回の場合は、部分的な補修では改善できかねると判断いたしましたので、新しいショルダーベルトを作成し、お取り付けいたします。
AFTER
新しく交換いたしますショルダーベルトは、現状のものから採寸し、推測し、型紙を起こします。
前回使用したものと同じヌメ革を使用し、慎重に裁断し、作成いたします。
当店では、LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)の修理用に2種類のヌメ革をご用意しております。
お作りする際の注意点としましては、現状のものにできるだけ近い色目の牛革をお選びいたします。これによりバッグ全体を見た時のバランスも違和感を感じることなくお使いいただけます。
ショルダーベルトの皮革断面は、皮革の縁にヘリ返しのないデザイン、縁のコバ塗りと呼ばれます塗料が薄いものの仕上げとなります。
バックルには不具合等は見受けられませんでしたので、新しく作成したショルダーベルトにお取り付けして再利用いたします。
ショルダーベルトの強度を確保させていただくために、ステッチ(縫い目)の位置や目数が多少変わることもございますが、強度は変わりませんので安心してご使用いただけます。
新しいショルダーベルトが付き、丈夫なバッグになりました。
ここで、お気に入りのバッグを長く使っていただくためのワンポイントアドバイスでございます。
塩化ビニル樹脂(PVC)素材は、劣化により、硬化することがあり、切りっぱなしで作られているものは、
端が反り返ったり、ひび割れたりすることが多くありますが修理をすることが出来ません。
また、バッグの内側によく使われています合成皮革は、素材がウレタン樹脂なので、近年のこの高温多湿の日本では、長期間の押し入れ保管等により、空気中の水分と反応してウレタンの加水分解が起こり、ベトベトになることがあります。
そこで、時々、風通しが良く、日に当たらない場所に出して、保存環境にもご注意いただくことをお勧めいたします。
(これは交換する事が可能です、お問い合わせフォームよりお問い合わせ下さい。)
このようにリペアスタジオでは、長年の経験を生かした職人たちが、1点1点、今必要な修理箇所を丁寧に慎重にお直しさせていただいております。
再び新しく蘇りました大切なバッグを、これからも、末長くご使用いただけますよう、スタッフ一同、心から願っております。
東京都杉並区S様
この度は、LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)トロターモノグラムキャンバスショルダーバッグM51240のショルダーベルトの交換をさせていただきました。
誠にありがとうございました。
- Category:かばん修理
- Brand:Louis Vuitton ルイ・ヴィトン
- 修理内容:ショルダーベルト交換