PRADA(プラダ)のバッグの持ち手交換修理が完了しました(愛知県豊川市Y様)
愛知県豊川市Y様より、PRADA(プラダ)のバッグの持ち手交換をご依頼いただきました。
BEFORE
今回は大阪府岸和田市Y様からPRADAのトートバッグの修理をご依頼いただきました。
プラダの代名詞ともいえるナイロンとレザーのコンビネーションのバッグは、どんなファッションにも合わせやすいプラダの定番スタイルですよね。
実はプラダで採用されているこれらの素材は性能的にも非常に優れた物なのです。
ポコノと呼ばれるプラダのナイロン素材は、しなやかで強度が高いのに軽く、撥水効果まであるという優れもの。
それもそのはず、この特殊なナイロン素材は元々70年代にテントやパラシュートなどに使用する工業用として開発された物だったのです。
また、近年のプラダの製品でよく使用されている、サフィアーノレザーも傷や汚れ、水に強く、美しさと機能性を兼ね備た非常に優れた素材です。
さて、今回のご依頼品はまさにこのサフィアーノレザー×ポコノのトートバッグですが、持ち手が熱で溶けたような状態になってしまったとの事でご相談をいただきました。
問題の箇所を拝見させていただきますと、持ち手の表面がアイロンのような熱い物に接触してしまったかのような状態が確認できました。
革は比較的熱に強いのですが、サフィアーノレザーのように表面加工を施してある物は傷に強い反面、熱い物に直接接触しますと、樹脂が溶けてこのような状態になる可能性がございます。
また、表面を樹脂で加工していないヌメ革などの場合でも直接熱源に触れると焦げる事がございますので、お取り扱いの際にはご注意下さいませ。
ご愛用のバッグがこのような状態になってしまっては、鞄を見るのもお辛いですよね。
ただ、傷んだ箇所が持ち手だったという点が、不幸中の幸いであったといえるかもしれません。
もしナイロンの生地が傷んでしまっていた場合には、持ち手ほど綺麗に修理することはできません。
なぜなら、劣化した生地を直すことは出来ませんので、傷んだ部分の上に革を当てるなどの補修が必要になります。
その為、どうしても修理による違和感が出てしまうのです。
ところが、今回のように持ち手の修理であれば新しく持ち手を作成し交換することで、オリジナル品の印象を損なうことなく修理をすることが可能なのです。
さらに、幸いにもサフィアーノレザーであればかなり似た革を当店でもご用意できます。
まだまだ状態の良いバッグ、持ち手を交換して今後も末永くご使用いただければと思います。
AFTER
艶と張りのある革の質感も手伝って、しっかりとした高級感のある仕上がりとなっております。
Y様、この度はご依頼いただきまして誠にありがとうございました。
この度の素敵なご縁に感謝致しております。